成長してはいけない |
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自分の子どもが成長するにつれて、自分を必要としてくれる幼くて可愛い子どもでなくなってしまうことを恐れる親によって『成長してはいけない』というリミッティング・ビリーフが刷り込まれる。また、「お前はまだ小さくて幼いから、できないのよ。お母さん(お父さん)が代わりにしてあげるね」と親が何でもしてしまうので、子どもは「成長しない方が愛される」「私が成長するとお母さん(お父さん )が悲しむ」と思い込み、『成長してはいけない』が刷り込まれることもある。 |
【主訴】
□「(私はまだ子どもだから)できない」
と思ってしまう
□「 依存的で自分で解決しようとしない
」「自分の力で深く考えられない」「
最後までやり遂げられない」「大事な
所でよく失敗する」「いつも時間に遅
れる」「うっかりミスを繰り返す」等
「できない人」の立場をとる
□ 義務感や使命感が希薄(「昇格する」
「リーダーになる」等、責任ある立場
を任されるのが苦手)
□ 自分の事しか考えていない
□ 笑ってごまかす(できない事、失敗し
た事を楽しそうに話す)
□ 甘えん坊キャラ(失敗しても許される
)
□ ささいな事でよく口げんかをする(子
どものような心理状態でいることが多
いので)
□ 容姿や振る舞いなどが実際の年齢より
も幼い
□ 子どもや子どもっぽい人を見ていると
イライラする(子どもがライバル)
☆ 男性のロリータ・コンプレックス
☆ 女性のファーザー・コンプレックス
『刷り込みの場面』
● 過保護、過干渉の親に育てられた
● 末っ子に生まれて、「お前はまだ小さ
いから」と親が代わりに何でもしてく
れた
● 子どもっぽい振舞いをした時だけ「子
どもらしくてかわいいね」と条件付き
で可愛がられた
● 自分が無力で何もできないと親が喜ん
だ
● 親がいつまでも小さい頃の話ばかりを
する(あの頃は可愛かったねぇ・・ )
● 何かをしようとすると「子どものくせ
に・・・」と否定された
● 子どもの頃、親から何の期待もされず
に育った
● 子どものころ、両親から全く可愛がら
れることがなかった
☆ 性的、肉体的虐待を受けた
● 親から「大人は大変だ」と聞かされて
きた
● 子どもの頃に母親が父親に依存してい
る姿を見て育った
セクシーになってはいけない |
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『セクシーになってはいけない』というリミッティング・ビリーフは父親が娘に与える場合が多い。身体的にセクシーになっていく娘に対し恐れを感じた父親は、娘のセクシーな振る舞いや身なりを禁止する、突然ハグをしなくなる、一緒にお風呂に入らなくなる等の行動をとる。その結果、娘は「セクシーになると、父親から愛されなくなる」と恐れを感じ、『セクシーになってはいけない』が刷り込まれる。 |
【主訴】
□ セックスをしたくない。嫌悪感を感じ
る。
□ セックスをすると咳や涙が出る
□ セックスが恐い
□ セックスがいけないことのように感じ
る。罪悪感。
□ セックスを楽しめない
□ セックスをしてあげている感じがする
(自分が楽しめないので、相手が体目的
のように感じてしまう)
□ (女性の)不感症
□ セクシーな女性に対して嫌悪感を感じ
る
□ 服を選ぶときにイヤらしく見えないか
どうかが気になる
□ 下ネタを異常に嫌う
□ 過剰にセクシーな格好をする
□ セックスについて無関心、無頓着、無
防備(例えば避妊しない。自分が女性
として性的な対象として見られている
意識がなく、誘われたらすぐについて
行くなど)
□ 性的なことについて自分は関係ないと
思っていて全く理解しようとしない
『刷り込みの場面』
● 自分の身体的な成長を親が嫌がった
● 身体的に成長してセクシーになってい
く娘に対して恐れを感じた父親が、娘
から距離を作り、娘は「セクシーにな
ると父親から愛されなくなる」と思い
こんだ(例:お父さんがある時、一緒
にお風呂に入ることを止めた)
● 親の性的ないやらしい言葉や態度に嫌
悪感を感じた(例:父母のセックスを
見てしまった)
● 家庭内で性的な話題はタブーだった
☆ 性的虐待、レイプ(「自分がセクシー
だからこんな痛い目に遭ったのだ」)
子どもであってはいけない |
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『子どもであってはいけない』というリミッティング・ビリーフは自分自身に対して厳しい親が、自分の子ども(特に長男や長女)に対して子どもらしくあることを許さない状況で刷り込まれることが多い。機能不全家族(家庭内において夫婦関係の破綻やアルコール依存、虐待、共依存などがみられる家族)のもとで育った、いわゆる〝アダルトチルドレン〟が持つ代表的なリミッティング・ビリーフの1つである。 |
【主訴】
□ 「ああしろ、こうしろ」と、人に対し
て指示的、支配的になってしまう(親
的な立場をとってしまう)
□ 何でも率先してやらなければ気が済ま
ない
□ 本当は自分が面倒を見て欲しいのに、
人の面倒をみる役回りになってしまう
□ かわいそうな人に過度に共感的、同情
的(カウンセラー、セラピスト、医師
看護師、福祉関係者等)
□ 誰からも気に入られたい気持ちが強く
人からどう思われるかが気になる
□ 人前で緊張する、人間関係が苦手
□ 人を気にしすぎる
□ 誰に対しても常に「いい子」「いい人
」であろうとする
□ 人に合わせて本心でないことを言って
しまう
□ わがままを言えない
□ 人に甘えられない
□ 感情表現が苦手で、喜怒哀楽の感情を
自然に表現できない
□ 「欲しい/いらない」「好き/嫌い」と
いった意思表示ができない
□ 人前ではしゃげない
□ 子どもや子どもっぽい人が苦手で、見
ているとイライラする
☆ パニック障害(広場障害、パニック発
作、予期不安)
☆ うつ病
☆ 全般性不安障害、対人恐怖症、強迫性
障害
『刷り込みの場面』
● 親のしつけが厳しかった
● 両親とも真面目で、いつもきちっとし
た人だった
● 親から過度な期待をかけられた
● 親から「あなたはお兄ちゃん(お姉ち
ゃん)なんだから」と言われて、甘え
させてもらえなかった
● 親から「泣くのは赤ちゃんだけよ」等
と言われ、子どもっぽい振舞いを許さ
れなかった
● 自由や楽しみ、子どもらしい活動を禁
止されていた
● いつも「良い子」を演じる事で、親か
ら愛されようとした
● 子どもの頃に父親を亡くし、「自分が
しっかりしなくては」「自分が残りの
家族を見よう」と決断した
● 両親のケンカが絶えず、それを見るた
びに「自分が何とかしなければ」と思
っていた
● いつも親が大変そう(忙しそう)にし
ていて、「自分だけが遊んではいけな
い」「自分もしっかりしなければ」と
決断した
● 病気(例:うつ病)の親など、可哀想
な状態にある親の感情の面倒を見るこ
とで 、「もっと自分がしっかりして、
親を喜ばせなければならない」と思い
込んだ
☆ 性的、肉体的虐待を受けた際に「子ど
もだからこんな風に虐げられたんだ」
と思い込んだ
親から離れて(自立して)はいけない |
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『親から離れて(自立して)はいけない』というリミッティング・ビリーフは、子どもが自分から離れて自立してしまうことに恐れを抱き、子どもを思いのままにコントロールしようとする過保護、過干渉な親、子どもを離そうとしない親によって刷り込まれる。 |
【主訴】
□ 親離れできない(「親から離れるのが
不安」「私が離れると、お母さんが寂
しさから病気になって死んでしまいそ
う」「離れると、お母さんから攻撃さ
れそうで恐い」等)
□ 親離れが恐い
□ 独り暮らしが出来ない
□ 用事が済んだらすぐに家に帰らないと
いけないと思ってしまう
□(旅行先等で)親が一緒にいないと不
安になる
□(旅行先等で)親が一緒にいない時だ
け自由に感じる
□ 離れると親から攻撃されそうで恐い
☆ 摂食障害が治らない(私の病気が治っ
てしまうと、母親から離れなくてはな
らない)
☆ 分離不安障害
☆ 依存性パーソナリティ障害
『刷り込みの場面』
● 子どもの世話だけが生きがいで、子どもを手元から放したくない母親から「お前がいなくなるとお母さんは・・」 といったようなメッセージを与えられてきた
● 心配性で過保護、過干渉な親から「 私から離れると危険だよ」というメッセージを与えられてきた
自由に行動してはいけない(自分の人生を生きてはいけない) |
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『自由に行動してはいけない(自分の人生を生きてはいけない)』というリミッティング・ビリーフは、子どもなら誰でもやっている遊びや活動を禁止させるような心配性で恐怖心の強い親によって刷り込まれる。「まだ小さいからダメ」「子どもには危ないからダメ」という理由は、一見すると子どもの事を思っているようであるが、実のところ、親自身が抱えている不安や罪悪感を自分の子どもに対して押し付けていることが多い(「私は失敗が恐い。だから、お前も私のように失敗を怖がりなさい」)。 |
【主訴】
□ 自分の考えで行動しようとすると、恐
怖を感じる、身体が固くなる、心臓が
ドキドキする。
□ 自分に自信がないため、やりたいこと
ができない
□ やりたいことが見つからない(なぜな
らやりたいことをさせてもらったこと
がないので、「やりたい」という気持
ちを抑圧している)
□ やりたいことをやると罪悪感を感じる
□ 頭では考えるけれども(計画はするけ
ど)実際にはやらない
□ 考えるばかりで、結論を出せない
□ やらない言い訳、出来ない言い訳が多
い
□ 優柔不断
□ 心配性
□ やる前から「自分には出来ない」と思
ってしまう
□ 先延ばし癖。仕事の着手が遅い
□ 「これでいいですか?」「どうしたら
いいですか?」と他人に行動の許可を
求めたがる
□ 言いたいことが言えないので、人に合
わせてしまう
□ ハッキリと断れない、イヤと言えない
☆ 強迫性障害(不潔潔癖症、確認行為、
加害恐怖、被害恐怖、自殺恐怖、疾病
恐怖、縁起恐怖、不完全恐怖、保存強
迫、数唱恐怖)
☆ 強迫性、依存性パーソナリティ障害
☆ ひきこもり
『刷り込みの場面』
● 心配性で、過保護、過干渉の親に育て
られたために「自分がすることで、正
しいことや安全なことは1つもない」
「私が行動すると間違う」と、自分の
意志で行動することに対して恐怖を感
じるようになった
● 「もう自分で考えるのは面倒だから止
めてしまおう」と思い込み、いつも何
かを指示してくれる人を見つけるよう
になった
● 「ああしろ、こうしろ」と指示的で支
配的な親に育てられたために自立性を
失い、「私は考えてはいけない」「私
が考えると間違う」と思うようになっ
た
● 親が恐怖心が強く、行動をしない人だ
った
● 「一度失敗すると取り返しがつかない
よ」と言われて育てられた
● 失敗すると責められた
● 上手くできてもほめられなかった
☆ イジメや虐待を受けたことがある
考えてはいけない、自分が考えたいように考えてはいけない、 特定のことについて考えてはいけない |
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『考えてはいけない』『自分が考えたいように考えてはいけない』『特定のことについて考えてはいけない』というリミッティング・ビリーフは、例えば「他の事はお母さんが考えるから、あなたは勉強だけして、いい学校に入ることだけを考えなさい」というように、子どもの考える能力を禁止したり、低く評価したりする親によって刷り込まれる。何でも先回りをして子どもに指示を出す、過保護で過干渉な親との関わりをを通して、子どもが自分で考えることを止めてしまう場合が多い。他方、考える前にすぐに感情的になってしまう「考えられない親」をモデルとする場合もある。 |
【主訴】
□ 自分で考えない
□ 自分の意見がない
□ 自分で決められないので、「どうした
らいいですか?」とよく聞く
□ 自分の考えを求められると、頭の中が
真っ白になってなのも考えられなくな
る
□ 人から指示されないと、自分の考えで
行動できない
□ 考える場面になると、頭が混乱する
□ 考える前に感情的になってしまう
(例 :キレる、悲しくなる)
□ 考えることを後回しにする
□ 特定のこと(お金、遊び、仕事、セッ
クス等)について考えられない
□ 「私は考えるのが苦手」「私は頭が悪
い」と思っている
□ 結論や結果が出ないように一番重要な
所は考えないようにして、結論や結果
に関係ない周辺のことばかりを考える
『刷り込みの場面』
●「ああしろ、こうしろ」と指示的で支配的な親に育てられた
● 「あなたは私の言う通りにさえしていればいいのよ」「お前は私の言う通りにしないと失敗するよ」というタイプの親だった
● 自分で考えたことに対して、親が否定的、批判的だった
● 自分の考えを馬鹿にされたり、笑われたりした
● 「〇〇(お金、遊び、セックスなど)のことは考えてはいけない」と言われた
● 感情的になりやすい親だった
● 親が考えない人、考えられない人だった
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