「あの時の恋愛が未だにトラウマになっている・・」といったように、いつの頃からか「トラウマ」という言葉が日常的に使われるようになってきました。
心理臨床の世界で使われる「トラウマ」は、生死にかかわるようなショッキングな出来事を受けたことによってできる心の傷(心的外傷)のことを言います。
そしてそのトラウマによってバランスを崩し、身体的にも精神的にも障害をきたしてしまうケースは少なくありません。
トラウマによって、ある人はうつ病に、ある人はパニック障害に、ある人は摂食障害に・・と、様々な精神疾患を引き起こす可能性がありますが、その中でも最も代表格になるのが「PTSD」です。
PTSDとは、Posttraumatic Stress Disoder の略語で、我国では「(心的)外傷後ストレス障害」と訳されています。日本でPTSDが有名になったのは、1995年の阪神・淡路大震災以降になります。
ところで・・現在、うつ病やPTSDなど精神疾患を診断(診断名をつけることが)できる存在は、当然のことながら医師のみです。
もちろん、医師個人によって診断の方法はさまざまかと思いますが、世の中には診断基準なるものが存在します。
医師の主観的な判断に偏ることなく、患者さんの症状を一定の診断基準に照らし合わせ、該当項目がいくつあるかによって客観的に診断する方法を「操作的診断」と言います。
現在、「操作的診断」を行う上で、世界で広く使われている診断基準の1つが、アメリカ精神医学会の「DSM‐Ⅳ‐TR(精神疾患の診断統計マニュアル第4版 新訂版)」です。
その「DSM-Ⅳ-TR」によれば、PTSD(外傷後ストレス障害)と診断されるためには下記(PTSDの診断基準)の条件を満たす必要があります。
ここでは現行の「DSM‐Ⅳ‐TR」のPTSDの診断基準をできるだけ一般の方々に分かりやすい言葉に、僕自身が改変してあります。
ちなみにPTSDが初めて紹介されたのは1980年に出版された「DSM‐Ⅲ(DSM第3版)」で、主としてベトナム戦争帰還兵のトラウマ研究に基づいて作成された概念でした。
最新版とはいえ現行の「DSM‐Ⅳ‐TR」自体、2000年に出版されたものです。
現行の「DSM‐Ⅳ‐TR」の問題点の1つは、「実際に命を落とすような(死ぬかもしれないほどの)出来事を体験(目撃)したかどうか」という点が診断の前提となっていることです。
これには「DSM‐Ⅳ‐TR」そのものが、戦争体験やレイプ被害などの研究に基づいて作成されていることにあります。
現実的にトラウマ体験で苦しんでいる人が、必ずしも「死ぬかもしれないほどの体験」をしているかといえば、そうではないケースがたくさんあります。
現行の「DSM‐Ⅳ‐TR」の診断基準では、「死ぬかもしれないほどの体験」でなければ、PTSDの他の診断基準に当てはまったとしても診断されないことになっています。
診断がある、ない(または他の診断名)に関わらず、あるいは、「命を落とすような」体験がある、ないに関わらず、下記(外傷後ストレス障害の診断基準)のB領域(再体験)、C領域(回避・麻痺)、D領域(覚醒亢進)の各症状に当てはまる方は数多くいらっしゃるのではないでしょうか?
いずれにしましても、PTSDを理解するうえで、その症状を知っていることは大変意味あることかと思います。ご参考にしていただけたら嬉しいです。
そして2013年5月、13年ぶりに「DSM‐5(DSM第5版)」がアメリカ精神医学会より発表されました。当サイトでも近々、DSM-5の日本語版よりPTSDについて掲載させていただきます。
PTSDの症状があらわれる原因の一つとして、脳における恐怖の感情や記憶の取り扱いに問題が生じていることが考えられます。
恐怖の感情は、通常、次のような流れで脳内に処理されます。
まずは、脳の中心部にある「視床」に、その出来事にまつわる感覚情報(痛みや音、映像など)が集まってきます。
それらの情報は、視床から「扁桃体」という部位に伝わります。扁桃体は喜怒哀楽の感情をつかさどる部位のことです。
そして、扁桃体から、記憶の固定や再生にかかわる「海馬」や、感情のコントロールや意思決定などをつかさどる「前頭前野」に情報が伝わります。
このような情報伝達の結果、恐怖を感じ、その記憶が脳にきざまれます。
PTSDの患者では、これらの脳の部位の活動に、変化が生じている可能性があります。
たとえば、PTSD患者は、扁桃体の血流が増加していたり、海馬の体積が小さくなっていたりするという報告があります。
扁桃体を電気で刺激すると、恐怖体験が思い出されたという報告もあります。
つまり、消えるのを防いだりして、PTSDの発症にかかわっている可能性があるのです。
90年代後半から脳を画像化する技術が進み、PTSDが脳にもたらす影響が解明されてきました。
これまでの研究では、PTSD患者の中でも幼児期に虐待を受けた人は、脳の発達が左右で異なるケースが多く報告されています。
例えば記憶や情動に関係を持つ「海馬」では、アメリカとドイツの研究で、左右の「海馬」のうち左側だけが虐待を受けていない人より平均12~16%小さくなっていました。
PTSD患者の左の海馬の研究結果 | ||
米・ブレムナー博士=平均12%小さい | 独・ドリーセン博士=平均16%小さい |
最新の研究では、こうした症状が治療によって改善する可能性も分かってきました。
研究者たちは「児童虐待は脳を傷つけ、心身に障害を起こすこともあり、子どもの人生に深刻な影響を及ぼす」と指摘しています。
2012年5月、東北大学加齢医学研究所が東日本大震災より被災した学生らの被災前と被災後の脳画像比較研究によるPTSDの原因部位に関する、これまでよりもさらに前進した研究発表を行いました。
詳細につきましては東北大学加齢医学研究所のHPをご覧ください。
PTSDの原因部位解明=震災前後で脳データ比較 - 東北大 | ||
東日本大震災被災者らの震災前後の脳データを比較したところ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状は恐怖や不安を制御する脳の「前帯状皮質」が小さい人ほど発症しやすいことを、東北大学加齢医学研究所の研究グループが突き止めた。
発症後は恐怖体験の記憶などを消去する「眼窩(がんか)前頭皮質」が萎縮することも判明。論文は米科学誌モレキュラー・サイカイアトリー電子版に掲載された。
PTSDの患者に脳の萎縮が見られることは知られていたが、因果関係は分かっていなかった。研究はPTSDの脳内での原因部位と、正確な萎縮部位を初めて解明。災害後の症状予防や、治療への活用が期待される。
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PTSDの発症率は、体験の種類によっても影響を受けます。
自然災害では被災者の3%程度ですが、戦闘では半数弱、レイプでは60%程度になります。
災害の場合には、被害の軽い被災者がいることと、被害を人に言いやすく援助を受けやすいために、数字が低くなっていると思われます。
これに対して戦闘やレイプは、全員がある程度以上の被害を受けていること、またレイプの場合には被害を人に言うことが難しく、必要な支援を受けにくいことが影響していると思われます。
さらに、同じ被害を受けても女性のほうがPTSDを発症しやすいことが指摘されていますので、レイプの場合にはそのような事情も関与していると考えられます。
PTSD症状で苦しんでいるクライエントさんの特徴的な一つとして、自分の将来あるいは明るい未来について、全くといってよいほど想像できないことが挙げられます。
◆◆◆◆ 「未来が短縮する」という感覚 ◆◆◆◆
私は明日死んでしまうに違いないとか、30歳以後の私を想像することができない、というような表現が典型的です。
結婚したり、子どもを持ったりする自分、あるいは、職業を持ち、活躍している自分というのは全く想像できない、期待できない、と表現されることもあります。
うつ状態の場合に、私は価値がないので死んでしまったほうがいいと自殺念慮を持つことは、よくありますが、このPTSDの未来短縮の感覚とは異なるものです。
◇ 心的外傷後ストレス障害 Posttraumatic Stress Disorder
注:以下の基準は成人、青年、6歳を超える子どもについて適用する。
A) 実際にまたは危うく死ぬ、重傷を負う、性的暴力を受ける出来事への、以下のいずれか1つ(またはそれ以上)の形による曝露(さらされた体験):
1. 心的外傷的出来事を直接体験する。
2. 他人に起こった出来事を直に目撃する。
3. 近親者または親しい友人に起こった心的外傷的出来事を耳にする。家族または友人が実際に死んだ出来事または危うく死にそうになった出来事の場合、それは暴力的なものまたは偶発的なものでなくてはならない。
4. 心的外傷的出来事の強い不快感をいだく細部に、繰り返しまたは極端に曝露される体験をする(例:遺体を収集する緊急対応要員、児童虐待の詳細に繰り返し曝露される警官)
注:基準A4は、仕事に関連するものでない限り、電子媒体、テレビ、映像、または写真による曝露には適用されない。
B) 心的外傷的出来事の後に始まる、その心的外傷的出来事に関連した、以下のいずれか1つ(またはそれ以上)の侵入症状の存在:
1. 心的外傷的出来事の反復的、不随意的(自分の意思でコントロールできない状態)、および侵入的で苦痛な記憶
注:6歳を超える子どもの場合、心的外傷的出来事の主題または側面が表現された遊びを繰り返すことがある。
2. 夢の内容と感情またはそのいずれかが心的外傷的出来事に関連している、反復的で苦痛な夢
注:子どもの場合、内容のはっきりしない恐ろしい夢のことがある。
3. 心的外傷的出来事が再び起こっているように感じる。またはそのように行動する解離症状(例:フラッシュバック)(このような反応は1つの連続体として生じ、非常に極端な場合は現実の状況への認識を完全に喪失するという形で現れる)。
注:子どもの場合、心的外傷に特異的な再演が遊びの中で起こることがある。
4. 心的外傷的出来事の側面を象徴するまたはそれに類似する、内的または外的なきっかけに曝露された際の強烈なまたは遷延する(せんえん:長引く)心理的苦痛。
5. 心的外傷的出来事の側面を象徴するまたはそれに類似する、内的または外的なきっかけに対する顕著な生理学的反応。
C) 心的外傷的出来事に関連する刺激の持続的回避、心的外傷的出来事の後に始まり、以下のいずれか1つまたは両方で示される。
1. 心的外傷的出来事についての、または密接に関連する苦痛な記憶、思考、または感情の回避、または回避しようとする努力
2. 心的外傷的出来事についての、または密接に関連する苦痛な記憶、思考、または感情を呼び起こすことに結びつくもの(人、場所、会話、行動、物、状況)の回避、または回避しようとする努力
D) 心的外傷的出来事に関連した認知と気分の陰性の変化、心的外傷的出来事の後に発現または悪化し、以下のいずれか2つ(またはそれ以上)で示される。
1. 心的外傷的出来事の重要な側面の想起不能(通常は解離性健忘によるものであり、頭部外傷やアルコール、または薬物など他の要因によるものではない)
2. 自分自身や他者、世界に対する持続的で過剰に否定的な信念や予想(例:「私が悪い」、「誰も信用できない」、「世界は徹底的に危険だ」、「私の全神経系は永久に破壊された」)
3. 自分自身や他者への非難につながる、心的外傷的出来事の原因や結果についての持続的でゆがんだ認識
4. 持続的な陰性の感情状態〔例:恐怖、戦慄(せんりつ:恐ろしくて身体が震えること)、怒り、罪悪感、または恥〕
5. 重要な活動への関心または参加の著しい減退
6. 他者から孤立している、または疎遠になっている感覚
7. 陽性の情動を体験することが持続的にできないこと(例:幸福や満足、愛情を感じることができないこと)
E) 心的外傷的出来事と関連した、覚醒度と反応性の著しい変化、心的外傷的出来事の後に発現または悪化し、以下のいずれか2つ(またはそれ以上)で示される。
1. 人や物に対する言語的または身体的な攻撃性で通常示される、(ほとんど挑発なしでの)いらだたしさと激しい怒り
2. 無謀なまたは自己破壊的な行動
3. 過度の警戒心
4. 過剰な驚愕反応
5. 集中困難
6. 睡眠障害(例:入眠や睡眠維持の困難、または浅い眠り)
F) 障害(基準B、C、DおよびE)の持続が1ヶ月以上
G) その障害は、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
H) その障害は、物質(例:医薬品またはアルコール)または他の医学的疾患の生理学的作用によるものではない。
Ø いずれかを特定せよ 解離症状を伴う:症状が心的外傷後ストレス障害の基準を満たし、加えてストレス因への反応として、次のいずれかの症状を持続的または反復的に体験する。
1. 離人感:自分の精神機能や身体から遊離し、あたかも外部の傍観者であるかのように感じる持続的または反復的な体験(例:夢の中にいるような感じ、自己または身体の非現実感や、時間が進むのが遅い感覚)
2. 現実感喪失:周囲の非現実感の持続的または反復的な体験(例:まわりの世界が非現実的で、夢のようで、ぼんやりし、またはゆがんでいるように体験される)
注:この下位分類を用いるには、解離症状が物質(例:アルコール中毒中の意識喪失、行動)または他の医学的疾患の生理学的作用によるものであってはならない。
該当すれば特定せよ 遅延顕症(ちえんけんしょう)型:その出来事から少なくとも6ヵ月間(いくつかの症状の発症や発現があったとしても)診断基準を完全には満たしていない場合
A.領域=発症の契機
その人が以下の(1)(2)の両方を満たすトラウマ的な出来事にさらされたことがある。
(1)死ぬかもしれないほどの危険や重傷を負うような出来事を体験するか、目撃したことがある。
(2)その時に強い恐怖感、または無力感、戦慄を覚えた。注:子どもの場合は、まとまりのない、あるいは興奮した行動として表現されることがある。
B.領域=再体験
トラウマとなった出来事が、以下の1つ以上の形で再体験され続けている。
(1)その出来事が突然、(イメージや思考、臭いなどの知覚を伴って)繰り返し思い起こされ、苦痛を感じる。注:幼い子どもの場合、そのトラウマをテーマとした遊びを繰り返すことがある。
(2)出来事についての夢を繰り返し見る。注:子どもの場合は、はっきりとした内容のない恐ろしい夢であることがある。
(3)トラウマとなった出来事が再び起こっているかのように行動したり、感じたりする(その体験を再体験しているような感覚、錯覚、幻覚およびエピソードのフラッシュバックなどが、目覚めている時、あるいはアルコールや薬物の影響を受けている時に起こる)。注:幼い子どもの場合、トラウマの光景を現した遊びを繰り返すことがある。
(4)その出来事を思い起こすような出来事が起こる(自分の感覚であることも、外的な何らかのものであることもある)と苦痛である。
(5)その出来事を思い起こすような出来事が起こる(自分の感覚であることも、外的な何らかのものであることもある)と生理的(身体的)反応が生じる。
心にトラウマを受けた時の情景が、自分では思い出したくないのに繰り返し、あたかも今まさに起きているかのように生々しく再体験(フラッシュバック)します。フラッシュバックとは、過去に連れ戻されるほど強い感情につながった〈映像-記憶〉です。 トラウマの記憶を刺激するものに遭遇してフラッシュバックを起こしたり、眠っている時には「悪夢」として蘇ります。思考の形で起きることを「侵入症状」と言います。 |
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再体験が起こると見られる症状の例
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C.領域=回避と感情の麻痺
トラウマに関連した刺激状況を意識的、無意識的に「回避」したり、トラウマ以前には見られなかった「感情の麻痺」が、以下の3つ(またはそれ以上)で見られる。
(1)トラウマと関わるような考えや感情、会話を避ける。
(2)トラウマを思い起こさせる活動や場所、人物を避ける。
(3)トラウマの出来事自体が思い出せない。
(4)仕事や人づきあいなどに参加したくない。
(5)他の人から孤立している、疎遠になっているという感覚。
(6)喜びのような感情が薄くなった(例えば恋愛感情を持てなくなる)。
(7)未来に対する希望が持てない感覚 (例えば仕事のキャリアも結婚も子どももどうでもよくなる、または長生きしたいと思わない。)
出来事を思い出すたびに、トラウマを受けた時に感じたのと同じような不安感に囚われます。そこで、その出来事について考えたり、感じたりしないように、危険なものや嫌なもの、場所などを避けて通る行動を「回避」と言います。例えば交通事故の被害者であれば、交通量の多い道路を避けようとする行動が回避に当たります。この回避の症状によって、行動が非常に制限されることになります。 | ||
さらにトラウマをめぐる記憶を自分から切り離そうとすることも起こります。でも、トラウマ記憶だけを切り取るわけにいかないので、その周辺を切り離して、徐々に自分が感じる様々な感覚を自分から切り離してしまいます。これを「麻痺」と言います。この麻痺の症状によって、季節感や幸福感、愛情の感覚を失ってしまうことがあります。 |
D.領域=覚醒亢進(過覚醒・神経過敏)
トラウマ以前には見られなかった持続的な覚醒亢進状態(神経が興奮し、些細なことに敏感に反応する状態)になり、が、以下の2つ(またはそれ以上)で見られる。
(1)睡眠が十分に取れない(睡眠障害、寝つきが悪い、眠りが浅いなど)。
(2)イライラする、時に怒りが爆発する。
(3)集中できない。
(4)警戒心 が過剰に起こる。
(5)何でもない事にビクビクする。
悪夢にうなされて目覚めるのではないかという恐怖から眠れなくなり、イライラして怒りっぽくなり、集中力は減退し、いつも緊張してリラックスすることができず、小さな物音や人の動きに対し過剰な警戒状態となることを「過覚醒(覚醒亢進)」と言います。 過覚醒は不眠や集中力の欠如につながります。 |
E.障害(B.領域、C.領域、D.領域の症状)が1ヶ月以上続く
PTSDとして診断されるためには「再体験症状」「回避・麻痺症状」「覚醒亢進症状」が、いずれも1ヶ月以上続いており、その人に著しい苦痛をもたらしているか、生活上多大な支障をきたしていることが必要です。 | ||
一方、トラウマ体験から4週階以内に発症し、症状の持続が1ヶ月未満(最低2日間~最大4週間)の場合には「急性ストレス障害(ASD:Acute Stress Disorder)」と診断されます。
ASDはPTSD同様の症状(再体験、回避・麻痺、覚醒亢進)の他、「解離症状」がトラウマ体験中か体験後に、3つ以上見られることが診断基準となります。症状が1ヶ月以上続いた時点で、診断はASDからPTSDへと変更されます。
解離症状 (1)感情が麻痺してしまった、無くなってしまったと感じる 。 (2)周囲のことに注意が向かなくて、ボーッとしている。 (3)現実感が湧いてこない。 (4)離人症(自分が自分でないような気がする)。 (5)解離性健忘(トラウマの原因になった出来事が思い出せない)。 |
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いろいろなレベルの解離症状
※レベルが1つだけのこともあれば、3つのレベルで同時に解離が起きることもある。 |
F.症状が、社会的・職業的、またはその他の重要な場面で、臨床的に多大な苦痛または機能障害を引き起こしている。
症状が出はじめてから3ヶ月経っていない場合には「急性障害」と呼ばれ、3ヶ月以上続いていると「慢性障害」と呼ばれます。また、出来事を体験後、少なくとも6ヶ月過ぎてから症状が現れる場合には「発症遅延」と呼ばれます。 |
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